消化器科(消化器内科・消化器外科)
消化器科は7人の常勤医(外科6名、内科1名)に加え、三重大学から医師の応援を受け、診療を行っています。
内視鏡室・放射線室・手術室を拠点として、上部・下部消化管から肝胆膵領域にいたるまで幅広く、診療と治療を行っています。急性腹症や吐血、下血など腹部救急疾患を積極的に受け入れ、緊急内視鏡処置や緊急手術を行える態勢を整えております。
また、長期に通院や治療を要する事の多い消化器がん治療に関しては、診断、治療から緩和医療まで一貫し、より良い医療を提供できるように努めております。
当院の消化器科では、消化器内科・外科が協力して、検査から内視鏡的治療、手術までをスムーズに行うことができます。
内視鏡検査は年間3000例を超え、(上部消化管検査:約2600件、下部消化管検査:約750件)、さらに大腸ポリープや早期がんに対してのポリープ切除や粘膜剥離術などの内視鏡的治療も多数に行っております。肝胆膵領域では膵がん、胆道がんに対する胆膵内視鏡検査に加え、総胆管切石に対する内視鏡的治療や胆嚢炎、胆管炎に対する緊急処置も積極的に行っています。
手術件数は年間約300例で、急性虫垂炎、ヘルニアや胆嚢結石などの良性疾患から胃がん、大腸がんなどの悪性疾患を中心に、ほぼ全ての消化器疾患に対する手術を行える体勢を整えております。
虫垂炎や胆石症、早期胃がん、大腸がんなどには腹腔鏡手術を導入し、患者さまの早期回復を目指しています。肝胆膵領域においては、膵がん、胆道がんでは進行がんに対しても積極的に切除を行うことで根治を目指し、肝細胞がんでは、放射線科とも連携し、血管塞栓術(TAE)やラジオ波焼灼療法(RFA)なども組み合わせ、治療を行っています。
近年、がんの患者さまに対して、がんリハビリテーションを導入しました。
術後には積極的にリハビリを行うことで早期回復を目指し、がんの進行や治療により日常生活がつらい方には身体の負担を減らす方法を練習していただくなど、それぞれの患者さまが少しでもよりよい日常を送ることができるようにお手伝いさせていただいています。
副院長・外科部長
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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【午前】 9:00 ~ 12:00 (受付時間 08:10 ~ 11:00) |
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【午後】 02:00 ~ 05:00 (受付時間 12:30 ~ 03:30) |
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● 診察あり
※ 休診、代診の場合がありますので、外来診療担当医表をご確認ください。
対象疾患
喉からお尻まで、食べ物が通るところの臓器すべてが、対象です。
- 良性消化器疾患
- 逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍、胃ポリープ、胆石症、膵炎、大腸ポリープ、痔核、痔ろうなど
- 悪性消化器疾患
- 食道がん、胃がん、大腸がん、肝がん、胆のう癌、胆管がん、膵がん、悪性リンパ腫など
以下のような症状の方が対象です。
治療方法
外来治療
消化器科外来では、お腹が痛い、胸がむかむかする、便に血が混じるなど、あらゆるお腹の病気に対しての診療を行っております。
症状に合わせて、超音波検査や、CT検査、内視鏡検査などを迅速に行い、治療法を考えます。
健康診断で便潜血やバリウム検査での異常やピロリ菌感染を指摘された方などに対する2次検査や治療も外来にて行っております。
また、外科外来では、消化器疾患だけでなく、外傷の治療や粉瘤、脂肪腫など皮膚腫瘤に対する日帰り手術も行っています。
入院治療
多くの内視鏡的治療や外科手術、入院が必要な抗がん剤治療に関しては、入院にて治療を行います。
また、食事がとれないなどの症状があるときなどにも入院にて、点滴の治療などを行います。
化学療法
抗がん剤治療(化学療法)には、腫瘍を小さくしてから手術を行うための術前化学療法、手術後の再発や転移を予防するための術後補助治療、進行がんに対する症状の緩和や腫瘍縮小を目指すための治療など様々な治療があります。
胃がん、大腸がんを中心に食道癌、膵がん、胆道がんなど、すべての消化器癌に対して抗がん剤治療に熟知した医師が、患者さまの状態に合わせた治療に当たります。
主な検査
血液生化学的検査
血液から、健康状態や病気の度合、病気の場所を推定する検査です。
貧血や肝機能異常などが認められる場合には、消化器科での精査が必要になります。
腹部エコー検査
超音波を使って、お腹の病気を見つけるための検査です。侵襲が少なく、
胆嚢や膵臓、肝臓の病気を見つけるのに適しています。CT、MRI検査など
CT検査とは、X線を照射し、コンピューターで身体の輪切りの画像を作ります。
最新のCTでは、虫垂炎や胆嚢炎などの腹痛の原因を見つけたり、消化器がんの発見や転移の検索に有用です。
内視鏡検査
ビデオカメラのついた直径10mm弱の管を、口または肛門から入れて、食道、胃、十二指腸や大腸の内部を観察し、時には治療を行うものです。
内視鏡検査・治療
永井病院では、年間約4500件以上の胃や大腸内視鏡検査・治療を行っています。
検査は基本的に日帰りですが、入院が必要な内視鏡検査も行うことができます。
当院では、内視鏡検査に習熟した消化器を専門とする医師が検査を担当。最新の治療機器を随時導入し、一般的な内視鏡検査から、特殊な内視鏡検査・治療まで、幅広く対応しております。
また、日本消化器内視鏡学会内に設けられた多機関共同研究事業であるJapan Endoscopy Database (JED)にも参加しています。
担当医師一覧
医師名 | 専門分野 | 一言コメント |
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理事長
永井 盛太 ナガイ モリタカ |
消化器外科 一般外科 がん化学療法 内視鏡外科 |
消化器科疾患の治療を、安心して受けていただけるよう、スタッフ全員のよりよいチーム医療を目指しております。 心配なことがあれば、気楽にご相談ください |
副院長・外科部長
松田 信介 マツダ シンスケ |
消化器外科 一般外科 がん化学療法 内視鏡外科 |
胆石などの良性腫瘍や胃腸、肝臓、膵臓の悪性腫瘍の手術はもとより甲状腺、乳腺などの一般外科手術も行っています。 腹部の救急も積極的に受け入れ、 地域に必要とされる外科を目指しています。 |
内科部長
青田 卓実 アオタ タクミ |
内科一般 消化器科 胃腸科 内視鏡(胃カメラ・大腸ファイバー) |
高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病から、消化器疾患を担当します。 胃カメラ、大腸ファイバーなど、内視鏡検査を担当します。専門医療にとどまらず、地域医療にも対応し、地域の皆様が普段の健康管理から入院まで、安心して暮らせるような医療を目指したいと考えています。 |
消化器科医師
堀 智英 ホリ トモヒデ |
消化器外科 一般外科 内視鏡外科 ロボット支援手術 がん化学療法 |
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消化器科医師
中川 勇希 ナカガワ ユウキ |
消化器外科 一般外科 がん化学療法 内視鏡外科 |
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消化器科医師
平野 雅子 ヒラノ マサコ |
消化器外科 一般外科 |
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消化器科医師
瀬木 祐樹 セギ ユウキ |
消化器外科 一般外科 がん化学療法 内視鏡外科 |
がんリハビリテーション
治療中、回復期から終末期の患者さまに対して、経験が豊富なスタッフが、がんリハビリテーションを行っています。がんリハビリテーションとは、治療中に体力や筋力を維持するトレーニングや、治療によって衰えた体力や筋力を回復するためのトレーニングを行うことです。
また、がんによって日常生活の動作が制限される時には、残された身体能力を活かした動作方法の練習、避けた方がよい動作の指導などを行います。寝返りや起き上がりの動作訓練、着替えやトイレでの動作など日常生活上の動作訓練、歩行訓練、言語訓練、摂食嚥下訓練など、それぞれの患者さまの状態に応じて計画・実施しています。
血液・腫瘍内科医師、総合内科医師、薬剤師、病棟看護師、緩和ケア認定看護師、退院調整看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によるカンファレンスを週に1回実施し、緩和ケアチームとも連携を図っています。
教育・研修・修練の施設認定
- 日本外科学会 指定施設
- 日本胆道学会 指導施設
- 日本消化器外科学会 認定施設
- 日本消化器病学会 認定施設
- 日本消化器内視鏡学会 指導連携施設 (JED事業にも参加)
- 日本肝臓学会 関連施設
- 外科専門医研修施設 指定病院