【臨床検査技師×理学療法士】 心臓リハビリテーションのための検査 ~CPX(心肺運動負荷試験)について~
今回は臨床検査技師と理学療法士が共同でコラムを担当いたします。
心臓リハビリテーションは、心臓疾患を患った患者が体力を回復し、快適な家庭生活や社会生活に復帰するとともに、再発防止を目指して行われます。
心臓疾患の要因である動脈硬化を改善し、予防するには、有酸素運動が適していると言われております。
その代表として自転車エルゴメータやウォーキングが挙げられます。
しかし、心臓疾患を患った後の運動に不安を感じる方が多いと思います。運動をどれくらいの負荷で、どれくらいの時間、どれくらいの頻度行えばいいかは、心肺運動負荷試験(CPX)という検査を行い、個々に合った適切な運動量を設定します。
心肺運動負荷試験(CPX:cardiopulmonary exercise testing)は、運動負荷検査の一つです。血圧や心電図をモニターし、呼吸の状態を検査用のマスクを付けて計測しながら、自転車をこぐ運動を行い、心臓に負荷をかけていきます。
この検査には医師、臨床検査技師、心臓リハビリテーション担当の理学療法士、作業療法士が立ち合い、患者さんの状態を監視し、患者さんがベストを尽くし、かつ安全に検査を行えるようにしています。
この検査により、心臓や肺に負担をかけ過ぎず、安全に続けられる運動強度がわかります。検査結果を基に、心臓リハビリテーション担当の理学療法士や作業療法士が、治療目的に合わせたリハビリテーションや自主トレーニングの指導を行います。これを運動処方と呼びます。
👆️検査ではマスクを付けて自転車を漕ぎ、このようなグラフを解析していきます
運動処方の内容は、運動時の目標心拍数、
👆️実際に患者さんにお渡しする運動処方の資料です