理事長あいさつ
理事長 永井 盛太
永井病院は、1947年2月16日に開設し、今日まで津市の二次救急指定病院として地域医療に努めてまいりました。
病院の機能は、地域ごとに高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つに分けられ、それぞれの病院が効率的に医療を提供していく仕組みになっております。ただその仕組みでは、患者さんが長期的に一貫した治療を受けられず、継続したケアも難しくなり、切れ目のない医療が提供できないという問題があります。
しかし、当院では、手術を中心とした急性期疾患(循環器、消化器、整形外科等)の治療を行うことができ、病気を早期に発見するための健診センターから、回復期病棟や在宅でのリハビリ治療も充実しています。
高齢の患者さんが多い中でも、手術後早期からリハビリを行うことにより在宅復帰率が上がり、退院後のケアも十分行える体制をとっているため、切れ目のない治療ができる病院完結型医療の提供が可能であります。
最近の人工知能(AI)の進歩によりその社会実装が進み、自動運転から人間のように自然な会話ができるChatGPTなど、AIは我々の生活にも次々と入り込んできました。医療分野でもそのシステム化が進んでおり、病院の機能や環境、働き方も大きく変わってきています。世界中で高齢化が進む中、生産年齢層が減少し社会を少ない人数で支えていかなければならない時代がやってきます。
そのような時代では、AIに任せられる事はAIに任せて、人でなければできない仕事に注力することが求められることになります。AIが得意なことは情報の整理と提示であり、医療の本質ではありません。
“良き医療”とは、患者さんとスタッフ、およびスタッフ同士の信頼関係を構築することが重要であり、それにより効果が発揮されます。高齢化や医療費など、医療分野は日本が抱える社会問題そのものでありますが、AIなどの最新のシステムを取り入れながら、医療の本質であるスタッフの人間性を高めていきたいと考えております。
今後もみなさんに最良の医療を安心して受けていただけるよう、新しい時代にあった“良き医療”を提供できる病院づくりを目指していきますので、よろしくお願い申し上げます。